資産形成とか聞くけどよく分からない。なぜ必要なの?貯金でいいじゃん。政府もメディアも私を騙そうとしている!
そんな風に感じている人、多いと思います。僕もそうでした。今回はそんな方のための記事です。
預金・貯金のリスク
多くの人は自分の資産の大半を現金で保有し、銀行に預けています。というか、貸してあげています。
普通、お金を貸したら利子を付けて返かえしてもらえますが、今の日本の主要な銀行の金利は以下の通り。
種類 | 金利 | 100万円を1年預けたときの利息(税引き前) |
普通預金 | 0.001% | 10円 |
定期預金 | 0.002% | 20円 |
ヒドイ。
預けたお金は減ることはなくノーリスクで、お金を守ってくれているんだから仕方ないんじゃないかと思うかもしれませんが、それは不況、デフレのこの国の感覚にどっぷり浸かってしまっているからでしょう。
1974年、高度経済成長を続けていた日本のこの頃の郵便貯金の金利は7.5%でした。100万円を1年間預けると7.5万円も返ってくる時代があったのです。
この頃の金利の高さはオイルショックの影響もありました。オイルショックによってインフレが起こり、物価が上昇したため、日米政府が政策金利を上げることで、金融引き締め、つまり世の中のお金の量を増やさないように働きかけていたのです。
じゃあ、インフレになったら金利が上がって、預金・貯金が増えてバンザイ!・・・とはならないんです。
インフレになると、現金の価値が下がり、物の値段が上がります。1974年の第1次オイルショックの年、約23%の物価上昇が起こりました。100円のジュースが123円、3000万円の住宅が3700万円になってしまいます。これは、これまで稼いで溜めてきたお金が目減りしてしまったことと同じです。
今後の日本でそのようなことが起こるかは誰にも予測できませんが、資産を現金のみで持つことにもリスクがあるということです。
日本社会・経済の限界
世界の中で存在感を失いつつある日本も、現在GDP(国内総生産)は世界3位を付けいてます。しかし、2050年のGDP世界ランキングでは8位まで後退する予想もあります。(ゴールドマンサックス)
また、少子化が進み、2100年には日本の人口が5000万人、高齢化率45%という予想があります。(国立社会保障・人口問題研究所)
このように日本企業の力の衰退、社会保障の縮小が起これば、会社員としての収入と年金だけに頼るのは厳しい。そんなわけで、政府もやけに、投資、投資と奨めてくるのです。
日本経済は縮小する一方で、世界経済は今後も中国、米国、インドが牽引し、拡大していく公算が高いです。(PwC)
減速する自国の資産を持ち続けるよりも、拡大する世界経済の恩恵を受けられるように準備しておくべきでしょう。自身の労働だけでなく、世界経済の中に自分の資産を投入し、お金を働かせ、世界経済と自分の資産が共に膨らんでいくイメージをもってもらうと分かりやすいと思います。
複利の破壊力
アインシュタインは「複利は人類最大の発明」と言いました。
単利は元金に対して毎年同じ金利に対する利子が貰える計算方法です。
複利は毎年貰える利子を元金に加え、翌年その増えた元金に対する利子が貰えるというものです。
下のグラフ見てもらうのが早いでしょう。
年利7%で100万円を複利と単利で運用した場合の差異です。
10年では27万円の差で大したことはなさそうですが、30年になると451万円の差が開きます。複利は指数関数的に増えるのです。
投資においては、投資の利益を再投資することで、複利になります。
- 現金の預貯金にもリスクがある
- 減速する日本で家計が苦しくなる一方で世界経済は拡大するが、預貯金ではその恩恵は受けられない
- 長く投資を続ければ複利効果で大きな差が生まれる
以上で投資の必要性をなんとなくでも判ってもらえたら幸い。
特に、長く投資を続けるというところが肝なので、そのためにどんな風に投資をすればいいかは、今後お伝えしていきます!